煎茶と和のマナー講師 林 道貴(はやし どうき)
私は「煎茶道」と今さら聞きにくい「和のマナー」の大きく二つをみなさまにお伝えしております。
「煎茶道」では、小さな茶道具で、玉露や煎茶、ほうじ茶などの日本茶を淹れるお点前や立ったり座ったり、美しい所作も同時に身に着くような稽古を行っています。
「和のマナー」では、今さら聞きにくい和のマナー、例えば、祝儀不祝儀のきまりや上座下座についてなど、日常で活用できるマナーを確認しながら学んでいきます。
どちらも、相手に対する心遣いやおもてなしの心をかたちであらわすということを大切にしています。
着物姿の印象が強い林さん。お母様と一緒に副家元として煎茶道を広めておられます。公民館や学校からも依頼が来るほど。そんな林さんから仕事を通してこれからの夢をお聞きしました。
【自分らしい仕事にたどり着くまで】お茶を飲んでほっとする姿や相手の方を考えてのふるまいやかたちを伝えたい
母が照浪庵小笠原流煎茶の家元だったため、物心ついた時から、茶室で正座をして、お茶とお菓子をいただくというスタイルは、生活の一部でした。本格的に私もお稽古してみようと決めたのが小学5年生。いつしか、稽古の時間は、じっと自分と向かい合う静の時間となり、それは、社会人になり、保育士として充実な日々を送る頃まで続きました。結婚し母となり、その頃から、だんだん稽古以外にお茶を人に淹れたり、おもてなしをすることがでてきました。「こんなに美味しいお茶、飲んだことがない」と感激の声を聞くたびに嬉しくなったり、また、ママ友や仕事をされている方に、和のマナーのことで、相手に対して失礼がないかどうかの相談をされる機会が増えてきました。
たくさんの方が、お茶を飲んでほっとする姿をみたり、相手の方を考えてのふるまいや形を伝えたいという気持ちを日々感じているうちに、私はそれまで、自分と向き合ったり、人に喜んでもらうおもてなしを楽しんでいたのですが、人にそれを仕事として伝えていきたいという気持ちが大きくなったことで覚悟が決まりました。
一日のスケジュール
6:30 起床
6:40 手洗い、うがい後、朝食づくり
7:10 洗濯
7:20 弁当づくり、後片付け
7:45 洗顔、歯磨き、メイクなど身支度
8:00 着付け
8:45 洗濯物を干す
9:10 準備、出勤
9:30 稽古、講座準備、セッティング
10:00 稽古、講座
12:15 片付け、昼食、休憩
13:30 事務仕事や打ち合わせ
14:00 稽古、講座
16:15 片付け、事務仕事
16:45 買い物
17:30 帰宅、そうじ、洗濯取り込み
18:00 夕食づくり
19:00 夕食
20:00 後片付け、フリータイム、SNSチェック
21:00 主人の夕食準備
22:00 後片付け
22:30 入浴、フリータイム(趣味の電子漫画をみたりします、昔から絵を描くことも好きだったので)
0:00 就寝
【独りで立つまで】縁を広げ、深めていくこと
子育てやパートの傍ら、まずは、夏休みや冬休み、長期休みに近所の子どもたちや昔の生徒さんの子ども達に煎茶体験をしていただきました。そこから個人レッスンを希望される方も出てきました。まずは、たくさんの方に知っていただくことが大事かと考え、イベントなどへも出向き、人とのご縁をつないでいます。
いろいろな勉強の場にも出ていくことが増えました。そこの仲間からの声掛けでお仕事が広がっていくこともあります。縁を広げ、深めていくことが大事ですね。
【仕事の秘訣】次に繋がるように意識をする
自分何を伝えたいのか、軸をしっかり持つことだと思います。生徒さんの知りたいこと、ペースを確認しながら伝えています。体験の時には自分の自己紹介と教室案内、内容を伝えて次に繋がるように意識をしています。
【これからやってみたい人】
まずは、動くことです。いろいろな交流会に参加し、情報を取り入れることで、いろいろな角度から俯瞰的に物事を見れるようになりました。ご縁をつなぐことが大事だと感じています。私は、どこかにでかけたときには、絶対に名刺交換をして、最低でも一人とは繋がるぞという気持ちで行っています。