お酒とオリーブオイルのお店Sanfon 店主・オリーブオイルソムリエ〜土井弘美さん〜家庭料理にワイン!
お酒とオリーブオイルのお店Sanfon 店主・オリーブオイルソムリエ
「BLOOMメンバーへのインタビュー企画」今年のインタビュアーは池内詠子。フリーアナウンサー・司会者として様々なジャンルの方々にインタビューをしてきた私、キャリアコンサルタントとしても多くの方々に話を聴いてきた。そんな私が、働く女性たちに仕事の話はもちろん、生き方、家族、心の声、夢、リアルな本音に迫ってみる。
“オリーブオイルソムリエ” いただいた名刺にそう表記されていた。お酒にオリーブオイル!今日のインタビューは美味しい話題がてんこ盛り。
このインタビューは、実は2月の半ばに行った。そこからしばらく掲載を見合わせていたが、弘美さんと相談し、公開が決まった。
弘美さんのストーリーをどうぞ!
第33回 サンフォン店主・オリーブオイルソムリエ 土井弘美さん
ご出身は東大阪。子ども好きの弘美さんは、通っていた中学の窓から保育園を眺めていることが多かった。
高校に進んで、将来の道に迷った、薬剤師か保育士か・・・そして、短大の保育科に進学。卒業後、保育士となった。なんと勤務先は中学の教室から見ていたあの保育園!
そこで5年勤務した。学生時代にバイト先で知り合ったご主人との結婚が決まり、退職した。お嫁入りのお支度の時間をゆったりと過ごし、そして26歳で結婚した。
自然豊かな桜井へ
建築業を自営するご主人と結婚し桜井市に住むことになった。便利なところで育ったため、環境の変化に驚いたが、季節の移ろい、田んぼの風景、道端の花・・・弘美さん曰く、自然の美しさにイチイチ感動したそうだ。
『実るほどこうべを垂れる稲穂かな。』27歳・30歳で出産したお嬢ちゃんたちの名は、みのりちゃんとちほちゃん。この歌にちなんで名付けたそうだ。
家業のお手伝いをしながらの子育て。ご主人のお父様が、一時期、お酒に関わる業務をしておられ、その経理を担当し、田原本に構えたお店の店番をするようになった。“せっかく店番をするのだから、自分の好きなことをしたい!楽しめることをしたい!” そう考えた弘美さんはラッピングコーディネーターの資格を取得、18年前のことだ。
オリーブオイルとの出会い
ある日、ワインの商品展示会に出かけた際、ものすごく美味しいオリーブオイルと出会った。「え、これ何?」それまでにも、もちろんオリーブオイルは扱っていたが、今までのどのオリーブオイルとも異なる美味しさに、何がどう違うのか興味が湧いてきた。
そこで、一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会のジュニアソムリエ講座を受講。ジュニアソムリエになり、これまで以上に商品の説明に熱がこもるようになった。「やはりソムリエになりたい!」 ソムリエの資格を取得するためには東京に行かねばならず、なかなかご家族の皆様に言い出せなかった。数年は我慢したけれど、とうとう我慢ができなくなり、ご家族の皆様に、意を決してご相談!弘美さんの心配をよそに、意外とあっさり賛成してもらえた。
ドキドキしながら、東京へ、そして3日間の集中講座を受講!3日目の最終日に試験、最初はあまりの緊張のあまり不合格、すぐに2度目のチャレンジをし合格!ついに憧れのソムリエとなった。
サンフォンは、食いしん坊の弘美さんチョイスの、お酒とオリーブオイルのお店だ。お酒のチョイスに関してはご主人のアドバイスも時折もらっているんだそうだ。ワインだけではなく、食器や調味料もあり、お料理を囲んだ空間を提案することにこだわっている。弘美さんはワインと和食を合わせることが好きで、お客様にもワインに合わせてお料理のお話もしているワインだからと決まりごとにとらわれる必要はない、いつもの家庭料理に合わせて楽しんで欲しい、ワインのハードルを下げたいと語る。
「Sanfon女子ワイン部」は美味しいお料理とワインを楽しむ会。随時部員を募集している。20歳以上のオトナ女子なら入部可能で、入会金も年会費も不要。それなのに、ワインはいつでも5%オフ、ワイン会が開催される日は10%オフなんだそう!気になるワイン会は不定期開催、Facebookやインスタなどでお知らせがある。
Sanfonのこれから
昨今の健康志向の高まりで、体に良いオイルを取りたい人が増えている。オメガ3、オメガ6・・オリーブオイルは他のオイルとはどう違うのかをソムリエとして接客の中で伝えるようにしている。昨年、オイルソムリエの資格も取得した。オイルの本質を学び、お客様へのアドバイスに生かしている。
オイルもワインも、まずは味わってもらうのが一番!そんな思いから、かねてより『提案型・体験型店舗にしたい』と思っていた。補助金を活用し、念願の店内ミニキッチンを設置。お料理提案会、オリーブオイル試食会、Sanfon女子ワイン部(お料理とワインを楽しむ会)や、外部講師を招いた講座やコラボレーション企画など、『たのしいおいしいつどい』をテーマにいろんな講座を開催していきたいと語る。
お酒もコンビニで買える時代ではあるが、わざわざ足を運んでもらえるような、そんな魅力のある店にしたい、それが弘美さんの夢だ。
「食は一生のこと、食卓を囲んで家族みんなが笑顔!それでOK!」
土井弘美さんリンク
池内後記
今回の公開にあたり、弘美さんに連絡を取り合っていると「インタビューの頃は、ずいぶん能天気なことを語っていたなぁ。この時はその後こんなことになるとは思ってもいなかった・・。」と打ち明けてくれた。生活が一変し、様々なことに悩み、自分に何ができるのか、お客様は何を求めているのか、そればかり考えて過ごしていたという。そして、考えるばかりではなく、一歩を踏み出すための勉強も始めたと。弘美さん自身もサンフォンも変わる時なのかもしれない、と彼女らしい言葉が返ってきた。
インタビューの日、彼女の手書きのサンフォン通信を見ながら、お料理の話、ワインの話で盛り上がったことを思い出す。彼女がセレクトするオイルを使ってお料理をし、そしてワインを飲みながら家族が集う・・・そこは彼女が一番大切にしてきたことだよね。家族みんなで食事を囲むこと、これはこの先も絶対に変わらないこと、変えてはならないこと・・・だよね、弘美さん!