先日、ある講演会で耳にした「日本精神」という言葉。難しい?固い?何それ?
いえいえ、とってもシンプルだと私は感じました。
みなさまが普通に感じてさりげなくされている
「自分の事だけではなく人の事、世の中の事を考える」ということだと
偶然にもその講演会から10日とたたないうちに、いろいろな場で出会ったお相手の方々から「日本精神」その言葉を聞きました。え、私の今のキーワードなのかしら!!というほどに。
私がその中でお会いした、特に心に響いたお二人の方とのお話をご紹介させていただきます。
まず、お一人目は、中国から奈良の文化を学びたいと訪れる方々に、奈良の素晴らしさをご紹介される日本在中の中国人Aさんという方。煎茶体験のご依頼での打ち合わせ中、先週に、中国の小学生が、奈良の小学校へ体験や交流した時の様子をお話してくださいました。その中で、給食をみんなで配膳する!みんなで掃除する時間がある!という事に、中国の子どもたちは、驚いたそうです。「自分だけではなく、みんなの分を配膳したり、みんなで使ったところを掃除すること。自分だけでなく、人に対する真心やおもてなしの心ですよね。未来ある子どもたちに、実際に体験し、日本精神に触れる事ができるのは、とても素晴らしく大切なことです」と目をキラキラさせておられました。
そして、お二人目は「お煎茶のお点前を見たい」と、はるばる大阪から電車に乗られてお越しくださった80歳を過ぎたお抹茶のB先生。ゆったりと玉露の甘みと栗の渋皮煮のお菓子を召し上がっていただいた時に一言「あー、いいですね」と。ゆったりほっこり、静の時間を感じるこれぞ日本精神と。「道」という形の中には、その同じ空間を過ごすみなさまそれぞれの相手への心遣いがあふれています。